『ヘイトフルエイト』は物騒さを感じさせるような曲から始まります。
死体の上に座っていた賞金稼ぎウォーレン(サミュエル・L・ジャクソン)はやってきた馬車の御者O.B.に馬車を載せてもらうように頼みます。
ところがO.B.は自分ではなく、すでに馬車に乗っている男が判断するといいます。
馬車に乗っていた賞金稼ぎ、「ハングマン」の異名を持つジョン・ルース(カート・ラッセル演)はいろいろとウォーレンに条件を付けますが馬車に乗ることを許可します。
ジョン・ルースと一緒に乗っていたのはドメルグ(ジェニファー・ジェイソン・リー演)という名前の、賞金のかけられた女で、これからレッドロックに連れていかれて首吊りの刑に処せられるところでした。
さらにその道中、新たに一人の男が馬車に乗せてくれるように頼んできました。
彼はクリスという名前で、かつての南軍兵士で、「マニックス略奪団」団長の息子でした。
真偽は定かではありませんが、彼はレッドロックの新保安官だといいます。
ジョン・ルースはしぶしぶ彼を馬車に乗せましたが、猛吹雪が来るために、5人は「ミニーの紳士服飾店」でしばらく休むことにしました。
ウォーレンは今までにもこの服飾店を訪ねてきたことがありましたが、店主のミニーはおらず、ミニーが留守の間、店を頼まれたというメキシコ人のボブ、絞首刑執行人で紳士風の男オズワルド(ティム・ロス演)、母親とクリスマスを過ごすためにやってきたカウボーイのジョン・ケージ、元南軍将軍の老人スミザーズ(ブルース・ダーン演)が先客として来ていました。
登場人物たちは吹雪が過ぎるのを待とうとしますが、店の中は不穏な空気に包まれます。
映画は第一章から最終章まで6章で構成されています。
時代背景としては南北戦争終結直後ということもあり、登場人物たちも北軍・南軍という言葉を頻繁に使用したり、黒人差別のような言葉も出てきます。
ウォーレンがリンカーン大統領と文通していたという話も作中に出てきます。
映画は2015年、クエンティン・タランティーノ監督で公開されました。
その年のアカデミー賞やゴールデングローブ賞、英国アカデミー賞で作曲賞(エンニオ・モリコーネ)を受賞しました。
日本ではR18+指定を受けている映画ですが、やはりタランティーノ監督らしい、血みどろの映画になっていました。
映画のおよそ9割が「ミニーの紳士服飾店」の中で展開し、「いまいましい8人」のやり取りに目が離せない映画となっています。
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