大学進学のために仙台に引っ越してきた靴屋の息子、椎名(濱田岳演)は初日にアパートの隣の住人である河崎(瑛太)にそんなことを言われます。
結局強制的に本屋襲撃を手伝わされることになってしまった椎名は本屋の駐車場に着いたときに作戦を伝えられます。
人の存在を本屋内部からもわからせるために本屋の裏口にまわり、30分を数えるためにボブ・ディランの『風に吹かれて』を10回歌い、1回歌うごとに裏口のドアを蹴る、椎名は河崎の作戦通りに行動しようとします。
オドオドしている椎名は不思議なことを目撃します。
1度歌を歌ってドアを蹴った後、裏口を少し離れてチラッと駐車場を見たときに、助手席に人が乗った白い車が駐車されているのを見ました。
そしてもう一度ドアを蹴ろうと裏口に戻った時に、その白い車は猛スピードで走り去っていくのを聞いたのです。
10回歌を歌い終わり、ダッシュで車に戻ると河崎はすでに車の中にいました。
広辞苑奪取のための本屋襲撃は、川崎が間違えて広辞林を持ってきたことにより幕を閉じます。
その後、椎名は河崎から忠告されていた無愛想なペットショップ店長の麗子(大塚寧々演)と偶然話します。
そして彼女は椎名に対して河崎のことを忠告します。
本屋襲撃のときの河崎の行動を不審に思った椎名は麗子に協力をしてもらって河崎を尾行します。
尾行の果てに椎名と麗子は、木に縛られて衰弱しきった、あの本屋の店員を発見します。
ボブ・ディランの曲、河崎の隣の隣の部屋のブータン人ドルジ、ドルジの恋人琴美、モノクロのシーン、以前起こったペット殺し事件、すべてが混ざり合ったストーリーの中で、椎名は最後に真実を知ることになります。
映画は2007年、『ゴールデンスランバー』や『チーム・バチスタの栄光』などで有名な中村義洋監督で公開されました。
原作は伊坂幸太郎原作の同名小説で、中村監督と伊坂原作の映画は2017年現在、すでに4作制作されました。
伊坂の5作目の長編となった原作は2003年に出版され、第25回吉川栄治文学新人賞を受賞しました。
私は原作を先に読みましたが、これを映画化するとなるとどういう風に表現するのか、それが気になって映画を観ましたが、小説の内容をしっかりとらえた映画となっており、大変満足のいく内容となっていました。
というのも、伊坂の小説の多くは最後に「どんでん返し」があるような場合が多く、それらをうまく映像化するのは難しいと思っていたためです。
ぜひ、みなさんにも映画に合わせて原作も見てほしいと思っています。
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