アレックス(ダニエル・ブリュール演)の父は東ベルリンから西ドイツへ亡命してしまいます。母のクリスティアーネはそれが原因で精神病院に入ることになり、退院後は社会主義に傾倒するようになってしまいました。
1989年、青年アレックスは母と姉のアリアネと一緒に暮らしていました。
10月7日の夜、アレックスは東ドイツ体制への反対デモに母に内緒で参加します。
ところが彼は警察に拘束されてしまい、それを偶然目撃してしまった母がその場で倒れてしまいます。
アレックスはすぐに釈放されましたが、母が搬送させられた病院の医師から、母は心臓発作で意識不明になり、目を覚ますかどうかわからないと告げられます。
母が目を覚まさない中、ベルリンの壁は崩壊、ドイツが再統一したことによって社会主義が消え去り、代わりに資本主義がなだれ込みました。
時代は大きく変わる中、意識不明になってから
ところが、後遺症により記憶の混乱、そして次に大きなショックが起これば死に至ると医師に告げられます。
社会主義に没頭していた母にとって壁の崩壊は大きなショックであるはずだと思ったアレックスは、壁崩壊の事実が母にばれないように病院ではなく家で母を療養させることを決めます。
しかし時代の変化は日常生活をも大きく変えてしまっているため、アレックスは母のための嘘のために翻弄されてしまいます。
アレックスは真実を隠し通せることができるのか?
そして母から伝えられる真実とは?
『グッバイ、レーニン!』は2003年公開、ヴォルフガング・ベッカー監督のドイツ映画で、その年のヨーロッパ映画賞作品賞を受賞しました。
アレックスを演じた主演のダニエル・ブリュールもこの映画で一躍有名となり、ヨーロッパ映画賞男優賞も受賞します。
メインとしては家族ドラマではありますが、その中にはコメディー要素も入っています。
アレックスの奔走ぶりは時に無理やりで、周囲の人も気を使ってなんとかクリスティアーネにばれないようにと協力します。
しかしそれと同時にアレックスは、嘘をつくのにストレスさえ感じてしまう姉との軋轢や、姉がアルバイト先で偶然見かけてしまった父のことで頭を悩ませており、彼の葛藤が映画を見ていると感じてきました。
日本でも結構有名なドイツ映画ではないかと思います。
ノンフィクション映画というわけではないですが、1990年代のドイツの情勢を知ることもできます。
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