最優秀作品賞では『三度目の殺人』が受賞して、最優秀監督賞・最優秀脚本賞・最優秀助演男優賞・最優秀助演女優賞・最優秀編集賞を受賞されました。
ただ今回紹介するのは『三度目の殺人』ではなく、最優秀アニメーション賞を受賞した『夜は短し歩けよ乙女』です。
原作は森見登美彦の同名小説で、湯浅政明が監督をしました。
森見の小説はファンタジーや青春を題材にしたものが多いですが、私が活字でも笑えるという初めての経験をしたのが彼の小説だったので、原作の方も必見です。
それではさっそく映画のあらすじです。
「先輩」(声:星野源)は京都の大学に通う大学生。
「黒髪の乙女」(声:花澤香菜)に恋をしているものの、大きな行動に移すことができず、「ナカメ作戦(なるべく彼女の目に留まる作戦の略)という外堀をひたすら埋めていく行動だけしかできていませんでした。
祝賀会の一次会終わり、古本市、大学の学園祭、風邪の流行…、夜の出来事の中で、先輩と黒髪の乙女は周りの人たちと不思議なかかわりを持っていきます。
先輩の恋は成就するのか…?
湯浅監督は『マインド・ゲーム』や『ケモノヅメ』、『四畳半神話大系』などの作品でも知られています。
湯浅監督のアニメを始めてみた方には、その独特の絵の世界に驚くかもしれません。
近年の三次元的でより実写に近い人物や風景の動きとは異なり、キャラクターや風景、色が特殊な単調さを持ち、その独特さ、世界観に引き込まれます。
そこに森見小説特有の、キャラクターたちの文語調の会話がうまく調和しています。
映画では上の4つの出来事で場面の変化が少し見られますが、それぞれが最終的につながっていきます。
そして最後に流れるASIAN KUNG-FU GENERATIONの「荒野を歩け」。
どれをとっても最高でした。
この映画は、2005年に出版され、2010年にアニメ化された『四畳半神話大系』の登場人物やアニメの製作に関わった人たちが部分的に受け継がれているので、こちらの内容を知っているともっと映画が面白くな感じると思います(両作品のキャラクター原案をASIAN KUNG-FU GENERATIONのCDジャケットでも知られる中村佑介が担当しているので、違和感なく作品のつながりを確認できます)。
テレビでは先輩役の星野源、パンツ総番長役のロバート秋山の二人が中心的に紹介されていましたが、その他声優陣もかなり豪華だったと思いました。
独特の面白さと温かさのあるアニメ映画です。
みなさんもぜひご覧ください!
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