熟練の鑑定士と姿を見せない依頼人 鑑定士と顔のない依頼人

鑑定士としての地位を築き上げてきたヴァージル・オールドマン(ジェフリー・ラッシュ演)は元画家で友人のビリーと共謀して女性の肖像画を落札していた。

ヴァージルは自宅の隠し部屋にこれまで手に入れた女性の肖像画を飾って鑑賞するのが好きで、実際の女性と恋したことはありませんでした。

ある日、クレア・イベットソン(シルヴィア・フークス演)と名乗る女性から電話が来ます。




両親が死んだので家の美術品を競売に出したい、父の遺言でヴァージルに鑑定してもらいたいというものでした。
しぶしぶ了承したヴァージルでしたが、約束の日にクレアは現れず、雨の中何十分も待たされたことに腹を立てます。

後日クレアから謝罪と依頼続行の電話をもらい、使用人のランバートが対応して家の中の美術品を確認しましたが、その日もクレアは現れませんでした。

ヴァージルのいらだちは増していきますが、そこで彼は彼女のことを知ります。


彼女は広所恐怖症でした。
子どもの頃に発症して以来、彼女は屋敷の中の一室に人がいるときは引きこもっているのでした。

そのため、ヴァージルが屋敷にやってきても顔を合わせることができなかったのです。
その事実を知ったヴァージルでしたが、クレアのために競売品の鑑定のために、何より彼女のために足を運ぶようになります。

そして二人はお互いを知ろうとしていきます。



『鑑定士と顔のない依頼人』はジュゼッペ・トルナトーレが監督・脚本を務めた2013年のイタリア映画です。

イタリア映画といっても、言語は英語になっています。

監督は『ニュー・シネマ・パラダイス』でアカデミー外国語映画賞とカンヌ国際映画祭審査員特別賞を受賞した人物です。

主演を務めたジェフリー・ラッシュは『パイレーツ・オブ・カリビアン』のヘクター・バルボッサや『英国王のスピーチ』のライオネル・ローグ役でも知られているかと思います。


映画の内容としては、ミステリーから始まって恋愛の要素も含まれていくといったものでした。

そういうわけで、なんというか、映画の「芯」みたいな部分が前半、後半、ラストでバラバラになってしまい、一貫性がなくなってしまったようにも感じてしまいました。

あまりにも前半はミステリーらしく進んで、後半はそれがまるっきりなくなってラブロマンス風になったため、変な意味で「そういう風に終わるの!?」という感じで映画が終わってしまいました。

あまりオススメできる作品ではないかな、と私は思いました。



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